平凡な大学に入って平凡な日常を送り、いつの間にか就職活動に突入。これじゃ就職戦線に勝ち残る武器がない、と焦る人が多くいます。でも大丈夫、特殊な活動をしていた人なんてほんの一部です。

みんな程度の差はあれ平凡なのです。そこで周りと少し差をつける履歴書の書き方を今回は取り上げてみました。参考になれば幸いです。

何のための履歴書?

当たり前のように応募の時に書いている履歴書ですが、そもそも何のために書くのでしょうか?もちろん自分の身元を示すためではありますが、それ以上の目的があります。面接官との会話のきっかけのために提出するのです。

応募者の住所が学歴に興味がある採用担当者はほとんどいません。

応募者がどんな人かを知りたいのです。そのための履歴書です。

ですから、履歴書は特技自慢の場ではなく、今の自分を採用担当者に素直に伝える場なのです。できもしない特技や、「リーダーシップがあります」とか書いても、面接で嘘だとわかります。採用担当者はプロなのです。

履歴書には何を書く?

履歴書には記入項目があらかじめ指定されています。住所、氏名、学歴、資格などです。どのように書けば採用担当者に響くのか、ここから解説します。

1.アルバイト

アルバイトリーダーでみんなをまとめていた、という自慢話は、実は採用担当者は聞き飽きています。自己顕示欲が強いから採用したくない、と思う担当者もいるほどです。

普通の目線でアルバイトをしていて感じたことを書くのがコツです。

例えば、キッチンの仕事をしていたとします。完成した料理を出すためには逆算して材料を準備し、下ごしらえをし、そのためには何分かかって、という仕事です。

そこで時間管理を学んだとか、段取りの重要性を学んだとか、経験したことによって何を得たのかを書けば、採用担当者に響きます。

その他、仕事を忘れないようにメモをしていた、先輩や社員さんの動きを目で追って仕事を覚えていた、など、自分がどのように仕事をしていたか思い出すのです。

素直にその経験を書けば、「バイトリーダーをしていてリーダーシップを学びました」と書くライバルと同等か、それ以上の勝負ができます。

2.趣味

全くの無趣味で書くことがない、と悩む人が多い項目です。しかしながら、「趣味」という言葉の捕らわれてはいけません。「自分の好きなこと」を書くのです。

例えば「ペットを飼っている」というのも立派な趣味です。ペットと過ごす時間が何よりもリラックスできる、と書けば、ペット好きな採用担当者の目に留まる可能性があります。

逆に無難に「読書」「映画観賞」「音楽鑑賞」などと書くと、面接で聞かれたときに答えられない可能性があるので、本当に好きでなければ書かない方が無難です。

3.資格

誰にでも取れる資格やマイナーな資格でも、持っている資格は全部記入するのが基本です。面接時の会話のきっかけになることもありますし、入社して役に立つ資格かもしれないからです。

資格を持っていない場合、「秘書技能検定1級取得のため勉強中」など書くのも一つの方法です。「なぜ、その資格を取るために勉強しているのか?」と気になって、採用担当者の目に留まるからです。

ただし、保守的な担当者なら「変な人」と思われるかもしれないので、ベンチャー系の会社の場合にだけにしたほうが無難な方法ではあります。

4.卒論の内容

大学で何を学んだかを示すことは非常に重要です。

さらに、それ以上に重要なのは、難しくて長い内容を、短く、易しく伝えることです。

簡潔に伝える能力は社会人になってからも必要な能力です。複雑なインプットと簡潔なアウトプットができる人材はどの企業も欲しています。

特に履歴書では記入欄が小さいので、書ける量は決まっています。まとめる能力を示すチャンスなのです。

5.志望動機

企業研究自己分析の力が試されるところです。なぜ、その業界なのか、なぜ競合他社ではなく応募企業なのかを論理的に書くのです。論理性だけでなく、熱意も伝わることが重要です。

ホームページや企業案内内容の書き写しは絶対NGです。「企業理念に共感した」「御社に魅力を感じた」は書かない方がましです。

実際にその企業のサービスを利用できるなら、そのサービスに共感したことも書いてください。書くべきは、開示されている情報をもとに、自分がどう感じたかなのです。

まとめ

いかがでしょうか。すべての企業がバイトリーダーやサークルのリーダーを求めているわけではありません。会社が求めるのはリーダーシップのある人材だけではないのです。

むしろ、謙虚にコツコツと仕事をする人の方が、実は需要は高いと言えます。

自分の学生生活や性格を顧みて、どんな企業が向いているのか、そこを研究することが就職活動です。そして、そのスタートラインが履歴書なのです。健闘を祈ります。