転職をするときに避けて通れないのが面接です。「当社に応募した理由はなんですか」という質問は必ず聞かれます。この質問にどのように答えればいいのでしょうか。苦手な方も多いです。実は、面接に受かる人の答え方というのはある程度共通しています。では、どのような転職理由志望動機を答えているのでしょうか。

1.転職先でやりたいことを伝える

面接で、企業の規模や事業内容を聞きたいわけではありません。よくやってしまいがちな間違いは「御社は社員数1500人で資本金は20億円、主な事業は精密機器の製造で・・・」と、長々と企業情報を話し「そんな御社に惹かれて今回応募しました」というパターンです。

企業情報など、いちいち細かく言わなくても面接官はそんなことはわかっています。記憶力を試すために面接をしているのではないのです。知りたいのは会社を分析した結果、他社との違いをどれくらいわかっているか、そしてそれが自分にマッチするかをわかっているかです。

子の場合、精密機械を作っている会社はきっと山のようにあります。その中からその会社を選んだ理由が志望動機なのです。さらに、その選んだ理由が、自分自身とマッチしていなければなりません。

例えば、「精密機器のメーカーで一番規模が大きいから選んだ」ではダメです。「スマートフォンのセンサーの御社製品の感度の高さは他社に比べて抜きんでたものがあります。スマートフォンの競争には高感度センサーの優劣がその勝敗を左右します。その技術に自分も携わっていきたいのです」というような具体的な志望動機であれば、企業、業界を研究していて、ピンポイントでしたい仕事がある、というのを印象付けられます。

2.転職先でできることを伝える

「やりたいこと」の一歩先には「できること」があります。自分の経験・キャリアを活かして転職先に活かせることをアピールするのです。自分を採用することによって、会社に利益をもたらすことを示すのです。内容が具体的であることが大切です。

例えば「アフリカで働きたいから御社で働きたい」という志望動機の人よりも「エチオピアでの石油関係の人脈を持っており、それを活かして御社の採掘機の普及の仕事で貢献したい」という志望動機の方が、当然ながら面接の合格率は上がります。

3.強いやる気を伝える

これは精神論的なものですが、非常に大切なことです。転職できたからと言って、希望の職種に就けるとは限りません。また、希望職種でも人間関係でつまずいたり、仕事内容で「こんなはずじゃなかった」ということが出てきたりします。

そんなとき「思っていたのと違ったからまた転職しよう」と思われて、辞められてしまっては会社にとって損失になります。採用するのにもコストがかかっているのです。その人を採用するために、やむを得ず不採用にした候補者もいます。

最終的にはやる気がないと、想像していた仕事と違った場合はすぐに辞められるリスクがあるので、腰を据えて仕事をするという姿勢を見せなければなりません。

「一生懸命頑張ります」では言葉足らずです。それは自分のことしか言っておらず、よく聞く言葉なので印象に残りません。たとえば「早く御社の社風、仕事のやり方、一緒に働く人たちを理解して、仕事を成し遂げていきたいです。」という言葉なら、面接官の心に響きます。

仕事は周りとのチームワークも大切であるといったやる気を見せれば、粘り強く仕事を続けるという印象を持たれます。

まとめ

安易に「御社の社風に惹かれた」「御社のサービスに惹かれた」では面接に受かることはできません。会社の分析や自分の分析、そして本気のやる気が不可欠になっているのです。しっかりとした説得力のある転職理由や志望動機を練り、面接に臨みましょう。